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おどるあほうの日々

おどるあほうの日々

6/00.3.31/リハ

◎路上日記・その6
 
2000年3月31日

パピオビールーム(地下演劇・音楽練習場)にて4月の公演のリハーサルが行われた。ひさびさに部屋の中で踊る。

最初、風のふかない心細さを感じた。でもしばらく踊っていると楽しくなってきて、ただ手足を動かすことに集中する。
路上で踊るときとなにもかわらない。
  
だが、路上の方が生き生きしている、といわれた。「踊ってる、踊ってる、ただそれだけ」と感想を述べた人もいた。
 
いつもと同じようにやった。
なのになぜ路上のほうがいいといわれるのだろう。私はただ無心に手足を動かしたい。
それだけではだめなのだろうか。
 
このころ私は自分が踊ることについて疑問をもっていた。
自分がなにをやろうとしているのかよくわからなくなっていて、人から認めてもらうことによりどころを求めていたのだ。
だから、人からいわれたことが気になって、また迷いが生まれた。

この迷いがさらに踊りを曇らせる。
 
いつも自分が口で言っているように、その場の空気を感じながら踊りたいように踊るのに、路上も室内もなく、人がどんな感想を持とうが、毛嫌いされようが関係ないはずなのだ。
 

路上と同じように踊ることにこだわり、自分の踊りを縛っていたのは私自身だった。


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